ヴィンチェンツォ — ダークヒーローの痛快劇
2021年2月から5月にかけてtvNで放映されたヴィンチェンツォは全20話で、ソン・ジュンギとチョン・ヨビン主演のダークヒーロードラマです。パク・ジェボム脚本家が手がけた本作は、イタリアで育ったコリアン・マフィアの顧問弁護士が韓国に帰国して悪に立ち向かうという斬新な設定が話題を呼びました。最高視聴率**14.6%**を記録し、Netflixでも世界中に配信されて国際的な人気を獲得しました。
ヴィンチェンツォの最大の魅力は、主人公が「義侠心のある悪人」であるという複雑なキャラクター設定です。殺人も辞さないマフィアでありながら、理不尽に虐げられた弱者の味方というダークヒーロー像は、韓国ドラマの新しいジャンルを切り開きました。独特のブラックユーモアとスリリングなアクションが融合した痛快な展開は、従来の韓国ドラマとは一線を画す「痛快クライムコメディ」として高い評価を受けています。
撮影の裏側
ドラマの核心的な舞台となるクムガプラザは実際に存在する建物で、光明市のクムガプラザビルが使用されました。外観から内部の구조(構造)まで実際の建物をそのまま活用し、「ビルの住民コミュニティ」というドラマの世界観をリアルに表現しています。ビルの住民役を演じるコメディ俳優陣とヴィンチェンツォ(ソン・ジュンギ)の掛け合いシーンの多くはここで撮影されました。
統営の東ピラン壁画村はヴィンチェンツォの幼少期の回想シーンに使用されました。낙후된(老朽化した)港町の丘に描かれたカラフルな壁画と、坂道の向こうに広がる統営港の景色が、少年ヴィンチェンツォの孤独な記憶を視覚的に美しく表現しています。仁川チャイナタウンは物語の冒頭でイタリアと韓国の文化が混在するヴィンチェンツォのアイデンティティを象徴する場所として登場し、異国情緒あふれる通りが彼の複雑な出自を暗示しています。
ロケ地旅行ガイド
クムガプラザ(光明市)へはソウル地下鉄1号線または KTX利用で光明駅下車、タクシーで約10分です。ビル自体は現在も通常使用されており、外観と周辺の風景はドラマ当時とほぼ変わりません。ドラマ聖地としての案内板などは特にないため、ファンたちが共有するロケ地情報を事前に確認してから訪れるのがおすすめです。
統営の東ピラン壁画村へはソウル南部バスターミナルから統営バスターミナルまで高速バスで約3時間30分、ターミナルからタクシーで約15分です。壁画村は急傾斜の路地に設けられているため、歩きやすい靴で訪れましょう。見学自体は無料で、海を眺めながらの散策に約1〜1.5時間が目安です。
仁川チャイナタウンへはソウル地下鉄1号線で仁川駅下車、徒歩すぐです。週末は観光客で賑わうため、平日の午前中が比較的空いていておすすめです。
ファンの聖地巡礼
ヴィンチェンツォはNetflixでの配信により日本でも高い人気を誇り、ソン・ジュンギの新たな代表作として多くのファンが聖地巡礼に訪れます。クムガプラザはドラマの象徴的な舞台として、「あのシーンの場所」を確認しに来るファンが絶えません。建物の外観をバックに撮影した写真はSNSで多数シェアされており、特に「ヴィンチェンツォのポーズ」を真似た写真投稿が人気です。
統営の東ピラン壁画村は、ドラマ以外にも美しい風景で知られる観光地として全国的な人気スポットです。#ヴィンチェンツォ、#東ピラン壁画村のハッシュタグで検索すると日本語の聖地巡礼レポートも多く見つかります。統営は「ヴィンチェンツォの故郷」として一部のファンには特別な場所になっており、統営観光とドラマ聖地巡礼を組み合わせた旅程を組むファンが増えています。
周辺グルメ・見どころ
統営は韓国南部を代表する美食の港町です。統営名物の**刺身(生魚)はその日に水揚げされた新鮮な魚介を安く楽しめることで全国的に有名です。スンドゥブチゲ(豆腐鍋)やカキ(牡蠣)料理も統営の名物で、壁画村の近くに地元食堂が集まっています。統営から船で30分の欲知島(ヨクジド)**へのフェリー観光も人気の選択肢です。
仁川チャイナタウンでは、韓国式中華料理の代名詞**ジャジャン麺(黒豆ソース麺)とタンスユク(甘酢肉)が必食グルメです。チャイナタウンを抜けた先にある開港場通り(ケハンジャンキル)**は19世紀末の開港期の西洋式建築が残る歴史エリアで、インスタ映えするカフェも多く点在しています。仁川はソウルから地下鉄1本で約1時間のアクセスなので、日帰りグルメ旅に最適です。宿泊は仁川チャイナタウン周辺のゲストハウスか、ソウル市内(弘大・明洞エリア)のホテルが便利です。